KAMACHI LAB

蒲池研究室へようこそ!

動かないという生きかたを選択した植物は、我々が想像する以上に環境の変化を巧みに認識し、自身の成長をコントロールしながら生きています。我々の研究室では、主にシダ植物の配偶体を実験材料にして、植物の環境応答やストレス耐性に関する研究を行っています。シダ植物の配偶体は、胞子が発芽・成長してできた5 mm 程度の小さな植物体ですが、独立して生活しています。構造も単純で一見ちっぽけに見える植物体ですが、配偶子を形成し受精を行い次世代の胞子体を作り出すという重要な役割を担っています。しかもこれらの過程はすべて外環境に曝された状態で行う必要があるため、配偶体にも優れた環境応答やストレス耐性のしくみが備わっています。我々は、このようなシダ配偶体の生き方を調べることによって、植物が過酷な自然環境のもとでどのように生きているのかを明らかにしたいと考えています。